留学してみたものの、英語の上達に苦労した理由

これは僕が高校生だった頃のことですから、もう20年近く前のことになってしまうのですが……。

当時、僕が通っていた高校は、イギリスにある教育機関と提携していて、イングランド内のある田舎町に、高校とその教育機関で管理する寮がありました。

希望者は、一定の金額を支払えば、そのイギリスに6週間、語学の勉強をしに行く事ができ、3週間は同じ高校の同級生たちと寮で生活、残り3週間はイギリスの一般家庭にホームステイできるという、非常に貴重な体験ができる仕組みがありました。

両親に頭を下げ、何とか頼み込み、6週間イギリスで勉強したいという話をすると、海外での仕事が多かった父が、「折角だから、他の国を見に行くのも良い経験だろう」と承諾。

ありがたいことに、僕はこうしてイギリスに短期留学することになりました。

寮には、高校から付き添いで来た先生達と、30人ほどの同級生。

そして、寮で僕達に英語を教えてくれる、本当に英語しか喋ることの出来ない、10人ほどの先生達。

普段の学校生活と同じように、寮でも授業の時間割がきちんと設定され、ネイティブである先生達が、主に会話や、イギリスの文化を中心とした授業をしてくれました。

例えば、僕達日本人からしたら「金髪」で一括りにされるような言葉も、色合いによって様々な呼び方があり、少し茶色の毛が混じった色、赤味がかった色、薄い色と、それぞれで全く別の呼び方をするんだよ……といった具合。

更に週末にはイングランド内の有名な都市へバスで観光に出かけることができました。

首都であるロンドンはもちろん、エンターテインメント施設や様々な専門店が並ぶブライトン、大聖堂で有名なカンタベリーなど、見るもの全てが魅力的で、非常に貴重な体験でした。

ホームステイでは、とてもにこやかな笑みを浮かべる御夫婦と、三人のやんちゃなお子さんたちと一緒に生活を共にしました。

とくに次男坊とは妙に気が合って、二人でよくゲームで勝負をしたものです。

イギリスは食事が美味しくないと思われがちですが、お母さんがお手製のソーセージ入りプディングは、それまでのイギリスの食のイメージを覆すほど絶品でした。

今思い出しても、貴重な日々だったと思います。

せっかくの留学を生かせず、英語が上達しなかったのなぜ?

……さて、そんな僕ですが、イギリスから帰ってきてから英語が喋れるようになったのかというと。

……情けないことに、聞き取ることは何とかできるようになりましたが、喋る事はほとんどできず、本当のカタコト英語しか話せません。

何しに行ったんだと怒られてしまえば、「すみません……」と言うしかないのですが……。

「喋れるようにならなかった原因」というのは、実は本当に些細で解りやすいことだったのです。

先生との授業はもちろん、英語で行います。

授業中も日本語の使用は禁止です。

ホームステイ先のご家族は当然英語で喋りますから、コミュニケーションは英語で取るしかありません。

ですが、例えば引率の先生であったり、一緒にイギリスへ行った同級生たちとの間ではどうでしょう?

当然、相手に日本語が通じますし、日本語での意思疎通の方がしやすいのですから、自然と日本語での会話になってしまいます。

何とか英語の会話を聞き取ることができるようになったのは、おそらく、先生やホームステイ先のご家族、外出先で出会った人々が発する言葉を「聞こう」と努力した結果なのだと思います。

しかし、同じ日本人と日本語でコミュニケーションを取る時間が多ければ、英語で会話をする必然性が減ってしまうのです。

そうなれば、「喋る」ことを練習する機会が無くなってしまうのです。

これから英語を学習し、喋れるようになりたいという皆さん。

どうか、「自分が身を置く学習環境」に注意を払ってみてください。

日本語のコミュニケーションができてしまう相手はいませんか?

必死で英語を使って何かを伝えなければならない、そんな状況にきちんとなっているでしょうか?

母国語意外を学ぶためには、「母国語が使えない」という状況へと自分を追い込む必要があるのだなと、今では思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

どうか皆さんが、正しく英語を学習できますように。

ディスカッションに参加する

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です